社会情勢の変化と共に、人材育成の戦略においても新しいトレンドが形成されております。COVID-19の影響により中止されていた研修が数年ぶりに再開したり、オンラインで実施していた研修を対面形式へ戻したりと、研修の形態における変化が見られ始めています。
また、従業員のリスキリングのニーズもいっそう高まっており、新しい研修の企画、既存の研修コンテンツの整理などに頭を悩ませている育成担当者様も増えています。
このような背景のもと、組織に根付いた研修プログラムの根本からの見直しは困難な作業であるかもしれませんが、実は本当に効果的な研修を再設計する絶好のチャンスでもあります。
研修設計を行う場合、予算、テーマ、開催時期、人数、拘束時間など、実施上の制約条件を中心に置きがちです。しかし実際は、人材像の整理や職場・人事制度との連携など、研修そのもの以外にも気を配ることが、研修の後々の効果に大きく影響するのです。
弊社ではより効果的な研修設計を実現させるためには以下の7つのステップが重要だと考えております。
これらのステップを踏まえた研修設計を行うことができれば、研修をより効果的なものにすることができます。
弊社が提唱する「効果的な研修設計のための7つのステップ」の中から、【STEP1 - 目的の明確化】についてご紹介いたします。
研修担当の方とお話をしていると、以下のような状況にぶつかっている方を見かけます。
「研修の企画案を作ったが、なかなか上長に承認してもらえない。毎回のフィードバックで言われることもバラバラだ」
「研修後にアンケートを取ってみたら、受講者が受け取っていたメッセージがバラバラだった。また満足度にも差が見られた」
前者は、研修企画時の前工程で起こった問題、後者は、研修終了後に起こった問題です。一見全く違う種類の問題にも見えますが、実はどちらも共通して根底には次のような原因があるように思います。
・研修の目的やゴールが具体性に欠けている
・育成プランや研修の中身に統一感やストーリー性がない
これらの原因を解消するには、まず育成の目的/ゴールを明確にすることが効果的です。
研修に関わる方々にとっては、研修のゴール設定をすることは当たり前のように聞こえるかもしれませんが、「どんな人材」「どんな組織の状態」を作りたいか、というゴールをイメージの定義だけでなく、いつまでに、どのくらい(人数や組織の変化の割合)といった定量要素を加えることができれば、より具体性が増し、だれにでも伝わるメッセージが統一された研修を作ることができます。
ある大手IT企業では、以下のような育成のゴールを設定しています。
「多様なカルチャーに接し、その経験を業務に活かすことのできる、マルチカルチャー人材を2030年までに21%以上にする」
これは公式HPでも、統合報告書でも開示されている育成ゴールです。また、この育成目標ではマルチカルチャー人材の持つべき語学スキルの到達度を、外部の基準を使って測定できつよう工夫もされています。
ここまで育成人材のゴールイメージを定性と定量の両面で明確化できれば、その後の研修設計もスムーズに進みます。
ゴールやそこに至るまでの時間軸がはっきりすれば、自ずと研修でカバーすべき範囲がはっきりして、研修に統一感やストーリー性が出てきます。また、様々なステークホルダーに説明する際にも、受け取ってもらうメッセージを揃えることができます。
・研修の目的やゴールが具体的であり、時間軸含めて定量的に示せているか
・育成プランや研修の中身に統一感やストーリー性があるか
ぜひ今一度、自社の研修ゴールに上記が含まれているか確認してみてください。
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今後のビジネス環境において、人材マネジメントの重要性は増しています。企業は、変化する事業構造に対応し、人材育成・研修の重要性を理解し、戦略的な人材マネジメントを実践することが不可欠です。
弊社では法人向けグローバルリーダー育成研修サービスを提供しており、グローバルビジネスに必要なスキル・能力を可視化し、現状からゴールに至る最適なソリューションをお客様とともに作り上げております。
是非お気軽にお問い合わせください。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。